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中古車を安心して購入したい方必見!「車検整備付」とは何か、メリットや注意点を徹底解説

2025年5月22日

中古車を探していると、販売店の情報欄に「車検整備付」や「法定整備付」などの記載を見かけることがあります。しかし、これらの言葉が具体的に何を意味するのか、はっきりと理解していない方も多いのではないでしょうか。実は「中古車 車検整備付とは」一口に言っても、法定点検や各種整備の内容は販売店によって違いがあり、その違いを理解しておくことは中古車選びの上でとても大切です。
本記事では「中古車 車検整備付」の意味やメリット・注意点、実際に購入するときの流れなどを詳しく解説していきます。中古車を検討している方が安心して車を選び、充実したカーライフを送れるよう、ぜひ最後までご覧ください。

「中古車 車検整備付」とは?

基本的な意味

「中古車 車検整備付」とは、簡単に言えば「中古車の購入時に、販売店側が車検および必要な整備を行ったうえで引き渡す」ことを示します。車検の有効期限が残り少ない車や、車検切れの車をそのまま購入する場合、通常は新たに車検を通し、必要な整備を行ってからでないと公道を走れません。そうした手続きや費用を販売店側が一括して引き受け、購入者にとっては「車を受け取った時点で安心して乗り出せる」という形を整えてくれるのが「車検整備付」です。

法定整備付との違い

中古車の販売表記には「法定整備付」と記載されるケースもあり、混同されがちです。実際のところ、法定整備付と車検整備付はほぼ同等の内容であることが多く、「法定12ヵ月点検」「24ヵ月点検」に基づいて必要な整備を行い、消耗部品の交換や調整を実施することを示しています。
ただし、「法定整備付」と「車検整備付」のどちらの場合でも、整備内容の範囲が販売店によって異なる場合があるため、契約前にしっかりと確認することが重要です。また、「車検整備付」の場合は、車検の新規取得または更新手続きがセットで含まれている点が明確なメリットと言えます。

車検整備付が表示される背景

中古車にはさまざまな状態があります。まだ車検が1年以上残っている車もあれば、車検が数ヵ月しか残っていない車、さらには車検が切れてしまっている車もあります。もし車検切れの車を購入する場合は、購入者自身が車検整備を行うか、仮ナンバーを取得したうえで整備工場まで移動して手続きを進めるなど、手間や追加費用が発生します。
そこで、「車検整備付」の中古車は、販売店側があらかじめ整備と車検手続きをセットにして販売するため、購入者は余計な作業をせず安心して乗り出すことが可能になるのです。

「中古車 車検整備付」を選ぶメリット

手間が大幅に省ける

中古車を購入したあとに自分で車検の予約をして整備工場に持ち込む、部品の交換が必要なら追加費用を見積もるなど、車検取得には手間と時間がかかります。しかし「中古車 車検整備付」の場合は販売店がまとめて対応してくれるため、煩雑な手続きや工場の手配などに追われる必要がありません。

具体的に省ける手間の例

  • 車検の予約手配
  • 車検のための仮ナンバー取得(車検切れの場合)
  • 消耗部品の確認・交換手配
  • 自動車重量税や自賠責保険の更新手続き

購入時のコストが明瞭

車を購入してから別途車検を受ける場合は、「本体価格+整備費用(車検費用含む)」が総支払額となります。しかし、実際にどの部品を交換する必要があるのかなど、点検結果次第では想定外の出費が生じる可能性があります。その点、「車検整備付」の中古車であれば、車検費用を含めた総額がある程度明瞭になっているケースが多く、予算管理がしやすいというメリットがあります。
ただし、販売店によっては車検整備の範囲に含まれない部品交換や修理項目もあるため、見積もり内容をしっかりと確認する必要があります。「基本点検費用だけが込みになっている」「部品代は別途請求」など、契約形態はさまざまです。

納車後すぐに安心して乗れる

「車検整備付」の場合、法定点検でエンジンやブレーキなど走行に関わる重要な部品をチェックし、必要な整備を施した状態で受け取ることができます。中古車は新車と違い、使用年数や走行距離に応じて劣化や摩耗が進んでいる可能性があるので、こうしたチェックが入ることで初期トラブルのリスクを減らせるのは大きな安心感につながります。

「車検整備付」購入時の注意点

整備内容の詳細を確認する

「車検整備付」と表記されていても、その整備範囲は販売店によって異なります。部品交換が必要になったときに、費用が販売店負担となるのか、それとも購入者負担となるのかは事前に要確認です。以下のような項目がどこまで含まれるのか、契約書や見積もり書をしっかりチェックしておきましょう。

  • 法定24ヵ月点検の項目(走行安全性の確保に必要な確認・交換はすべて含むのか)
  • 消耗品(ブレーキパッド、エンジンオイル、タイヤなど)の交換費用負担
  • 万が一の追加修理・部品交換時の費用負担

「車検を取得できるレベルの最低限の整備しか行わないのか、ユーザーが長く安心して乗れるように余裕をもって交換してくれるのか」などのスタンスは販売店によって差があります。そのため、具体的な作業内容を事前に教えてもらうことが大切です。

保証内容との混同に注意

「車検整備付」とはあくまでも「納車前に車検を通し、法定点検・整備を行う」という意味であり、購入後の修理費用がすべて無料になるわけではありません。販売店によっては「保証付」であることをアピールしているところもありますが、それはまた別の話です。
「保証付」も内容に幅があり、エンジンやミッションなど主要部分のみを一定期間保証するものから、消耗品の一部までカバーするものまで、契約形態はさまざまです。「車検整備付」だからといって、すべてのトラブルに無償対応してもらえるわけではないので、保証と車検整備の違いをしっかり理解しておきましょう。

車検が残っている中古車との比較

中古車市場では、既に車検が1〜2年残っている「車検残あり」の車も多く見られます。そうした車であれば、購入後すぐに車検整備費用が発生しない可能性があるため、コストパフォーマンスが高い場合があります。
一方で、車検は残っていても、納車前点検が簡易的なものに留まるケースもあります。結果として、購入直後に故障や交換が必要になるリスクがゼロではありません。「車検残あり」の車ならばすぐに乗り出せるメリットは大きいですが、購入後のトラブル対策や点検整備の実施状況を確認しておく必要があります。

「車検整備付」中古車の購入手続きの流れ

ステップ1:車を選ぶ・見積もりを取る

はじめに中古車販売店を訪れ、希望の車種や価格帯などの条件を伝えます。販売店のスタッフと相談しながら数台をピックアップして、外観・内装をチェック。試乗が可能な場合は乗り心地やエンジンの調子も確認しておくとよいでしょう。
気に入った車が見つかったら、見積もりを依頼します。このとき「車検整備付」という条件での総支払額を明確に提示してもらい、含まれる整備項目を細かく確認してください。

ステップ2:契約

見積もり内容や整備範囲、保証内容に納得したら、実際の契約へ進みます。ローンを利用する場合は、金融機関の審査手続きなども同時に行います。契約書には、車両の状態や整備・保証の範囲が明確に記載されているかを最終チェックしましょう。
また、契約時には印鑑や住民票など必要書類の提出を求められますので、事前に準備しておくとスムーズに進みます。

ステップ3:整備・車検手続き

契約後、販売店側が車を整備工場へ持ち込み、法定点検や必要部品の交換、車検手続きを行います。通常は車検の有効期限が2年間となるため、取得日から次回車検まで余裕をもって乗ることができます。
この整備期間は数日から1週間程度かかることが多いですが、整備内容や車種、部品の在庫状況によってはそれ以上かかる場合もあります。作業の進捗状況が気になる方は、販売店にこまめに問い合わせてみましょう。

ステップ4:納車・支払い完了

整備と車検手続きが完了すると、晴れて納車となります。必要に応じて、任意保険への加入手続きも事前に済ませておきましょう。最終的に車両代金や各種税金、整備費用を含めた総支払いを完了し、販売店から車を受け取ります。
納車時には整備点検記録簿を確認すると安心です。どの部位を点検し、どんな部品を交換したかが明確に分かるため、今後のメンテナンス計画も立てやすくなります。

販売店別の「車検整備付」スタイル

ディーラー系中古車店

トヨタやホンダ、日産など、新車ディーラーが同ブランドの中古車を扱う「ディーラー系中古車店」は、車検整備においてもメーカーの基準やマニュアルに準じた作業を行うことが多いです。専用のテスターや純正部品を用いた点検整備が行われ、信頼性が高い反面、販売価格や整備費用がやや高めになる傾向があります。
また、ディーラー系の場合はメーカー保証の延長プランなどを用意していることもあり、購入後のアフターサービスが手厚いというメリットがあります。

大手中古車チェーン店

全国展開している大手中古車チェーン店は、車種や価格帯のラインアップが豊富で、整備工場や検査設備を自社で持っているところもあります。自社工場がある店舗では、迅速な整備と部品確保が期待できる場合も多いです。
また、大手ならではの保証プランやネットワークも充実しており、万が一引っ越しなどで他県に移動した場合でも近隣の支店でメンテナンスを受けられるケースがあります。価格は比較的リーズナブルなものから高品質車まで幅広いため、事前に予算と希望条件をしっかり固めておくと良いでしょう。

地域の整備工場系中古車店

街の整備工場やガソリンスタンドが中古車販売も手掛けているケースがあります。こうした店舗は地域密着型であることが多く、オーナーや整備士と直接コミュニケーションが取りやすいのが特徴です。
整備工場系の場合、車検整備の実績が豊富で技術力が高いことが多く、細かい修理やメンテナンスも相談しやすい環境が整っています。価格交渉やアフターフォローなど、人と人との信頼関係を大切にしたやり取りが好みの方にはおすすめです。

「車検整備付」と「支払総額」の関係

総支払額に含まれる主な費用

中古車の支払総額(乗り出し価格)には、以下のような項目が含まれていることが一般的です。

  • 車両本体価格
  • 車検整備費用(「車検整備付」の場合。最近は車体価格に整備費用が含まれる)
  • 自動車税・自動車重量税・自賠責保険料
  • リサイクル料
  • 登録費用・納車費用(必要に応じて)
  • ディーラーオプションや装備品費用(必要に応じて)

販売店の広告や価格表に「車検整備付」と記載がある場合は、基本的に車検整備費用がこの総支払額に含まれているはずです。しかし、上記のように税金や保険料、登録料などは別途かかるケースもあるため、「この金額で乗り出せるのかどうか」を必ず確認しましょう。

諸費用や追加費用の確認方法

総支払額の内訳を確認するときは、見積書を細かくチェックし「整備費用」「法定費用」「登録関連費用」「納車費用」などがどう分けられているかを確認してください。販売店によっては、整備費用を低めに見積もって別途部品代を請求するケースもあります。
また、ディーラーオプションやカーナビ、ETCの装着費用などを希望する場合は、別途費用が掛かります。せっかく「車検整備付」でお得と思っていても、オプションを追加していった結果、思ったよりも総額が膨らんでしまうことがあります。購入前に合計額をきちんと把握しておくことが大切です。

中古車購入後のメンテナンスの重要性

Where brake pads and tires are changed at an automobile repair shop

「車検整備付」でも日常点検は不可欠

車検整備付の中古車は、納車時にしっかり整備されている分、ある程度の安心感があります。しかし、それだけで今後まったくトラブルが発生しないわけではありません。中古車は使用年数や走行距離に応じて各部品が劣化しているので、定期的なオイル交換やタイヤの空気圧チェックなど、日常的なメンテナンスが欠かせません。
乗用車にとって、車検はあくまで2年(または新車の場合は3年)に一度の定期点検であり、その間にも消耗品は少しずつ摩耗していきます。エンジンオイルやブレーキパッドの交換時期を守り、早め早めのメンテナンスを心がけましょう。

保証制度の活用

車検整備付と合わせて、販売店が提供する保証制度を活用するとより安心して乗れます。たとえば、エンジンとミッションを一定期間無償修理してくれるプランや、消耗品の一部をカバーする延長保証など、オプションはいくつか存在します。
中古車選びの際には、保証内容と価格のバランスを見極めて、自分のライフスタイルに合ったプランを検討しましょう。走行距離が多い人や、山道など車に負担がかかる地域での使用が多い場合は、保証範囲が広いプランを選ぶメリットが大きいです。

定期点検で長持ちさせるコツ

中古車は走行距離によって部品交換のタイミングが異なります。たとえばタイミングベルトは約10年、10万kmを目安に交換が必要とされることが多いですし、バッテリーやワイパーゴムなどは走行距離に関係なく定期的に交換したほうが良い場合もあります。
車検整備付で購入したからといって、納車後すぐには問題がなくとも、1年後、2年後には交換時期がくる部品が必ず出てきます。メーカーの推奨時期や整備工場からのアドバイスをもとに、計画的に点検と整備を行うことで、車を長持ちさせることができます。

「中古車 車検整備付」を賢く選ぶポイント

  1. 整備内容の詳細を必ず確認する
    「法定点検のみ」「消耗部品まで幅広く交換」「追加費用の有無」など、どこまで整備をしてくれるのかを明確にしておきましょう。
  2. 保証との区別を把握する
    車検整備付はあくまで納車前の点検整備と車検取得を行うだけ。購入後のトラブル対応は保証内容によって異なるため、保証と整備の関係を理解しておくことが重要です。
  3. 販売店の評判をリサーチする
    ユーザーの口コミや整備実績、アフターフォロー体制などをチェックして、信頼できるお店かどうかを判断しましょう。
  4. オプション費用や諸費用の見積もりを細かく比較する
    同じような車両本体価格でも、諸費用や整備費用が大きく異なるケースがあります。複数の販売店で見積もりを取って比較検討するのがおすすめです。
  5. アフターサービスとアクセス性を考慮する
    地域密着型の整備工場や大手のネットワーク、ディーラー系の充実保証など、一番使いやすいアフターサービスを選ぶと後々も安心です。

車検整備付で安心・快適なカーライフを

最後に、「中古車 車検整備付とは」何なのか、そのポイントを振り返りましょう。

  • 車検と法定整備がセットになった形で販売されるため、納車時にすぐ乗り出せる
  • 整備内容や費用負担の範囲は販売店によって異なるため、契約前に要確認
  • 保証とは別物なので、購入後のトラブル対応がすべて無料になるわけではない
  • 車検整備付でも納車後の定期メンテナンスが重要。消耗品交換や日常点検を怠らない

中古車は新車と異なり、前オーナーの使用状況や整備履歴によって状態が大きく変わります。だからこそ、購入時にどれだけしっかりと点検・整備が行われるかが、その後のカーライフの快適さや出費の大小を左右します。「車検整備付」の中古車を選べば、ひとまず納車時点での安心感は高まるでしょう。
しかしそれだけで万全というわけではありません。日常的なメンテナンスと、定期的な点検を怠らないことが、愛車を長持ちさせるための最大のポイントです。予算や使用目的に合った車種を選び、さらにしっかり整備されている車を手に入れれば、快適かつ安全なカーライフが待っています。
ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に、「中古車 車検整備付」の意味を正しく理解しながら、自分にぴったりの一台を見つけてみてください。車を手にしたときの喜びはもちろん、しっかり整備された車であれば、遠出や旅行なども一層充実したものになるはずです。信頼できる販売店や整備工場を見つけ、素敵なドライブライフをお楽しみください!

【補足】

  • 販売店によっては「支払総額」や「整備費用」の記載方法が異なる場合があります。広告やウェブ上の表記を鵜呑みにせず、見積書で細かい内訳を確認することが大切です。
  • 消耗品の交換時期は車種や走行距離、使用環境によって変わりますので、購入時に整備士からのアドバイスをしっかり聞きましょう。
  • 「車検整備付」の中古車でも、「リビルト部品(再生部品)」を使用するケースや「現状販売」に近い形態を取るケースもゼロではありません。契約内容を十分に把握したうえで納得して購入してください。

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