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車を擦ったけど相手がいない時の正しい対処法|警察への届出は必要?保険は使える?

2026年1月24日

駐車場で壁にこすってしまった、狭い道でガードレールに接触してしまった、自宅の門柱にぶつけてしまった。こうした「相手となる車や人がいない事故」を起こしてしまった時、どう対処すべきか迷う方は少なくありません。被害者がいないのだから警察に連絡する必要はないのでは、と考えてしまいがちですが、実は誤った判断が後々大きなトラブルにつながることもあります。この記事では、相手がいない事故を起こしてしまった時の正しい対処法から保険の使い方まで、詳しく解説していきます。

相手がいない事故とは何か

車を運転していて起こす事故には、相手となる車や人が存在する場合と、存在しない場合があります。相手がいない事故とは、具体的にどのような状況を指すのか、まずは整理していきましょう。

典型的なのは、自分の運転操作ミスで建造物や固定物に接触してしまうケースです。駐車場の壁やポール、自宅の門やブロック塀、道路脇のガードレールや縁石、電柱やフェンスなど、動かない物体に自分の車をぶつけてしまう事故がこれに該当します。こうした事故は「物損事故」として扱われます。

また、自分の車だけが損傷し、他の物や人に一切被害を与えていない場合は「自損事故」と呼ばれます。例えば、カーブを曲がりきれずに道路から逸脱して車が傾いた、段差に乗り上げて車体の底を擦ったといったケースです。この場合、被害者は存在せず、自分自身が唯一の当事者となります。

相手がいない事故の特徴は、人的被害がないという点です。交通事故と聞くと、他の車との衝突や歩行者との接触をイメージしがちですが、統計的には物損事故や自損事故も非常に多く発生しています。特に運転に不慣れな方や、狭い駐車場を利用する機会が多い方は、こうした事故を経験する可能性が高いといえるでしょう。

接触した物が誰の所有物かによって、対応が変わることもあります。公共物であれば管理者への報告が必要になりますし、私有地内の物であれば所有者への連絡が求められます。自分の所有物であれば、法的な責任は発生しませんが、修理が必要になることに変わりはありません。

こうした事故は、被害者がいないために「たいしたことない」と軽く考えられがちですが、実際には法的な義務や保険手続きの必要性があります。正しい知識を持って対処することが、後々のトラブルを避けるために重要です。

警察への届出義務と報告の重要性

相手がいない事故を起こした時、警察に連絡すべきかどうか迷う方は多いでしょう。結論から言えば、公共物や他人の所有物を破損した場合は、警察への届出が義務となります。

道路交通法第72条では、交通事故を起こした運転者は、直ちに車両の運転を停止し、負傷者の救護や危険防止の措置を講じることが定められています。さらに、警察官に事故の状況を報告する義務も規定されています。この規定は、相手となる人間がいない物損事故にも適用されるのです。

ガードレールや道路標識、電柱、カーブミラーといった公共物を破損した場合、これらは国や自治体の管理下にある財産です。破損したまま放置すれば、他の通行者に危険が及ぶ可能性もあります。そのため、警察への通報は社会的責任としても重要になります。

警察への通報を怠ると、どのような問題が生じるのでしょうか。まず、事故証明書が発行されません。事故証明書とは、警察が事故の発生を公的に証明する書類で、保険金を請求する際に必須となる書類です。これがなければ、車両保険に加入していても保険金の支払いを受けられない可能性が高くなります。

また、公共物を破損したにもかかわらず報告しなかった場合、道路交通法違反として罰則の対象となることもあります。被害の程度によっては、器物損壊罪に問われる可能性もゼロではありません。軽微な事故だと思っていても、法的には重大な違反になり得るのです。

実際に警察に通報する際の流れを説明しましょう。まず、事故現場で安全を確保します。二次事故を防ぐため、ハザードランプを点灯させ、可能であれば車を安全な場所に移動させます。次に、110番に電話をかけ、事故の発生場所と状況を伝えます。「物損事故を起こしました」と明確に伝えることが大切です。

警察官が到着したら、事故の状況を正確に説明します。この際、事実をありのままに伝えることが重要です。記憶が曖昧な部分について憶測で話すことは避け、「覚えていません」と正直に答える方が良いでしょう。警察官は現場の状況を確認し、写真撮影や測定を行い、事故報告書を作成します。

一方、完全な自損事故で、他人の財産に一切被害を与えていない場合はどうでしょうか。法的には届出義務はありませんが、後述する保険請求のことを考えると、届け出ておいた方が無難です。特に、車両保険を使って修理する予定がある場合は、事故証明書が必要になることが多いため、警察に報告しておくことをおすすめします。

破損した物の所有者への対応

警察への届出とは別に、破損した物の所有者への対応も必要になります。接触した物が何であるかによって、連絡すべき相手や対応方法が変わってきます。

公共物を破損した場合

ガードレールや道路標識、街灯、カーブミラーなどの道路施設を破損した場合、これらは国道であれば国、県道や市道であれば自治体が管理しています。警察に届け出れば、警察から管理者に連絡が行くことが一般的ですが、場合によっては自分から連絡することを求められることもあります。

公共物の修理費用は、原則として事故を起こした運転者が負担します。ガードレールの修理であれば数万円から十数万円、道路標識であれば設置費用を含めて数十万円になることもあります。こうした費用は、加入している対物賠償保険でカバーできますので、保険会社に速やかに連絡しましょう。

私有物を破損した場合

商業施設の駐車場の柱やフェンス、マンションの壁、個人宅の塀やシャッターなど、他人の所有物を破損した場合は、所有者または管理者への報告が必要です。商業施設であれば管理事務所、マンションであれば管理組合や管理会社、個人宅であれば所有者本人に連絡します。

この場合も、破損した物の修理費用は事故を起こした側が負担することになります。ただし、対物賠償保険に加入していれば、保険会社が所有者との交渉や支払いを代行してくれます。自分で直接交渉する必要はなく、保険会社に任せることができるので安心です。

自分の所有物を破損した場合

自宅の門やガレージ、カーポートの柱など、自分の所有物に接触した場合は、他人への賠償責任は発生しません。しかし、破損した物の修理は必要になるでしょう。この場合、車の修理は車両保険、建物の修理は火災保険や家財保険でカバーできる可能性があります。

自宅敷地内での事故であっても、車両保険を使う場合は事故証明書が必要になることがあります。そのため、警察に届け出ておく方が手続きがスムーズに進みます。届出をためらう必要はなく、事実を伝えれば問題ありません。

誰の所有物か分からない場合

田舎道で古い石垣に接触した、山道で倒木に当たったなど、所有者が明確でないケースもあります。この場合でも、まずは警察に届け出ることが基本です。警察が所有者の特定を試みてくれますし、特定できない場合でも事故記録として残してもらえます。

所有者が不明な場合、修理費用の請求先がないため、実質的な負担は発生しないこともあります。ただし、自分の車の修理は必要になるため、車両保険の利用を検討することになります。

保険の適用と賢い活用方法

相手がいない事故で車が損傷した場合、修理費用をどう賄うかは重要な問題です。保険の種類と適用条件、使うべきかどうかの判断基準について詳しく見ていきましょう。

使える保険の種類

相手がいない事故では、主に2種類の保険が関係してきます。一つは車両保険、もう一つは対物賠償保険です。車両保険は自分の車の損害を補償するもので、対物賠償保険は他人の財産に与えた損害を補償するものです。

車両保険には「一般型」と「エコノミー型」があります。一般型は自損事故も補償の対象となりますが、エコノミー型は相手がいる事故のみを対象としていることが多く、自損事故は補償されません。自分がどちらのタイプに加入しているか、確認しておく必要があります。

対物賠償保険は、ほとんどの自動車保険に標準で付帯されています。ガードレールや壁、他人の所有物を破損した場合、この保険から修理費用が支払われます。対物賠償保険は等級に影響しないという誤解がありますが、実際には使用すると等級が下がりますので注意が必要です。

保険を使うかどうかの判断

保険を使うと、翌年から等級が下がり、保険料が上昇します。自損事故で車両保険を使った場合、通常は1等級ダウンします。対物賠償保険を使った場合は、3等級ダウンすることが一般的です。この等級ダウンによる保険料の増額が、向こう数年間続くことになります。

例えば、修理費用が8万円で、車両保険の免責金額が5万円の場合、保険金として受け取れるのは3万円です。一方、等級ダウンによって今後3年間で保険料が合計10万円増加するとしたら、保険を使わない方が経済的に得になります。

判断の目安としては、修理費用が20万円以下の場合は、保険を使わずに自己負担で修理した方が良いケースが多いです。30万円以上であれば、保険を使った方が得になる可能性が高いでしょう。ただし、これは加入している保険の内容や現在の等級によって変わるため、保険会社に試算してもらうことをおすすめします。

保険請求の具体的な手順

保険を使うことを決めたら、事故発生から速やかに保険会社に連絡します。多くの保険会社は24時間365日の事故受付窓口を設けていますので、深夜や休日でも連絡可能です。電話で事故の状況を説明し、指示を仰ぎましょう。

保険会社からは、事故証明書の取得を求められます。これは警察が発行する書類で、交通事故が実際に発生したことを証明するものです。事故証明書は、事故発生から数週間後に自動車安全運転センターから取り寄せることができます。保険会社が代行してくれることもあります。

次に、修理の見積もりを取ります。保険会社が提携している修理工場を紹介してくれることもありますし、自分で選んだ工場で見積もりを取ることも可能です。見積書を保険会社に提出すると、保険会社が修理内容と金額を査定します。

修理が完了したら、修理代金の領収書を保険会社に提出します。多くの場合、保険会社から修理工場に直接支払いが行われるため、自分で立て替える必要はありません。ただし、免責金額分は自己負担となるため、その分だけは修理工場に支払います。

保険を使わない場合の選択肢

保険を使わずに修理する場合でも、複数の修理工場で見積もりを取ることをおすすめします。同じ修理内容でも、工場によって費用が大きく異なることがあります。ディーラーは高めの傾向がありますが、仕上がりの品質は高いです。街の板金工場は比較的安価で、技術力の高い職人がいる工場も多くあります。

また、傷が軽微であれば、自分で補修する方法もあります。カー用品店では、タッチペンやスプレー、コンパウンドなど、DIY用の補修用品が多数販売されています。完璧な仕上がりは期待できませんが、費用を大幅に抑えることができます。

再発防止のための実践的な対策

一度事故を起こしてしまったら、同じ失敗を繰り返さないための対策が必要です。ここでは、相手がいない事故を防ぐための具体的な方法を紹介します。

運転技術の見直しは最も基本的な対策です。特に、バック運転や車庫入れが苦手な方は、休日など時間のある時に練習することをおすすめします。広い駐車場で、繰り返しバック駐車を練習することで、車幅感覚や距離感が身につきます。最初は駐車枠を気にせず、ゆっくり確実に停める練習から始めましょう。

車の死角を理解することも重要です。運転席からは見えない部分が必ずあり、特にピラー(窓柱)の陰や車体の側面下部は死角になりやすい場所です。駐車や狭い道を通る際は、一度降りて周囲を確認する習慣をつけるだけでも、事故のリスクは大きく減らせます。

最近の車には、運転をサポートする様々な装備があります。バックモニターは後方の状況を画面で確認でき、距離感も掴みやすくなります。コーナーセンサーは、障害物との距離が近づくと音で知らせてくれます。これらの装備を過信せず、補助的なツールとして活用することが大切です。

駐車場所の選び方も工夫しましょう。狭いスペースに無理に停めようとすると、接触のリスクが高まります。多少歩く距離が長くなっても、広い駐車スペースを選ぶ方が安全です。特に両隣に車が停まっている狭いスペースは避け、端の方で隣が空いている場所を選ぶと良いでしょう。

慣れない場所や狭い道では、無理をしないことも大切です。対向車が来たら、広い場所まで下がって待つ、Uターンが難しそうなら迂回する、といった柔軟な判断が事故を防ぎます。時間に余裕を持って行動することで、焦りからくる事故も減らせます。

天候や時間帯による視界の変化にも注意が必要です。雨の日は視界が悪くなり、夜間は距離感が掴みにくくなります。こうした条件下では、いつも以上に慎重に運転することを心がけましょう。疲れている時や体調が優れない時も、集中力が低下しているため、特に注意が必要です。

適切な対処で将来のトラブルを防ぐ

相手がいない事故を起こしてしまった時、「誰にも迷惑をかけていないから大丈夫」と考えるのは危険です。公共物や他人の財産を破損した場合は警察への届出義務があり、これを怠ると法的な問題に発展する可能性があります。また、保険を使って修理する場合も、事故証明書が必要になります。

事故を起こしたら、まず安全を確保し、警察に連絡することが基本です。破損した物の所有者が分かる場合は、その方にも連絡を入れましょう。保険を使うかどうかは、修理費用と保険料の増額を比較して慎重に判断することが大切です。

最も重要なのは、同じ事故を繰り返さないことです。運転技術の向上、車の装備の活用、駐車場所の選び方など、できることから実践していきましょう。一度の事故を教訓として、より安全な運転を心がけることが、あなた自身と周囲の人々の安全につながります。

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