板金・塗装

【完全ガイド】バンパーのガリ傷をタッチペンで補修する方法と注意点

2025年11月6日

車のバンパーは日常的に最もダメージを受けやすい部分です。駐車場の縁石に擦ったり、狭い道で壁に接触したりすると、すぐに「ガリ傷」がついてしまいます。見た目の印象が悪くなるだけでなく、放置すれば劣化が進み補修費用が余計にかかることもあります。

そんなときに便利なのが「タッチペン」です。ホームセンターやカー用品店で手軽に購入でき、誰でも簡単に小さな傷を隠すことができます。ただし、正しい使い方を知らないまま使うと、かえって仕上がりが悪くなることもあります。

この記事では、バンパーのガリ傷をタッチペンで補修する際の手順や注意点、仕上がりを良くするコツ、さらに修理工場に依頼する場合との違いについて詳しく解説します。

ガリ傷の特徴と放置するリスク

バンパーのガリ傷は、表面の塗装が削れて下地が露出している状態を指します。樹脂製のバンパーは錆びることはありませんが、傷をそのままにしておくと次のような問題が生じます。

変色や劣化が進む

紫外線や雨水が下地に直接触れることで、白っぽく変色したり塗装がさらに剥がれやすくなります。

傷口が広がる

洗車や走行中の振動で周囲の塗膜がはがれ、傷が大きくなる可能性があります。

査定額の低下

見た目の印象が悪くなるため、下取りや売却時にマイナス評価を受けやすくなります。

小さな傷だからといって放置するのではなく、早めに補修することが車の価値を守ることにつながります。

タッチペン補修が向いているケース

すべての傷にタッチペンが有効なわけではありません。次のようなケースであればタッチペン補修で十分対応可能です。

  • 傷が浅く、爪が引っかからない程度のもの
  • 長さはあっても幅が細い擦り傷
  • 下地が少し見える程度の塗装剥がれ
  • 全体ではなく部分的に傷が集中している場合

逆に、深くえぐれたような傷や、広範囲に及ぶ塗装剥がれはタッチペンでは限界があります。その場合は部分塗装や全体塗装修理を検討した方がきれいに仕上がります。

タッチペン補修の準備と必要な道具

タッチペンで補修する前に、必要な道具を揃えておきましょう。

  • 車種専用のタッチペン(純正色が望ましい)
  • 脱脂用のクリーナーやシリコンオフ
  • 細い筆や爪楊枝(細かい部分の塗布に便利)
  • マスキングテープ(周囲を汚さないため)
  • 耐水ペーパーやコンパウンド(仕上げ用)

特に重要なのは、車と同じカラー番号のタッチペンを選ぶことです。車検証や運転席側のドア内側に貼られているプレートからカラー番号を確認し、純正品を購入するのが確実です。色が合っていないと補修箇所だけ浮いてしまい、逆に目立つ結果になります。

タッチペンの使い方と手順

タッチペンでの補修は「準備」「塗布」「仕上げ」の3ステップに分かれます。

洗浄と脱脂

傷周辺をきれいに洗い、油分や汚れを取り除きます。脱脂をしっかりしないと塗料が密着しません。

マスキング

傷の周囲をマスキングテープで囲み、塗料がはみ出さないようにします。

塗布

タッチペンをよく振り、少量ずつ塗っていきます。一度に厚く塗ると乾燥に時間がかかり、ムラの原因になります。

乾燥

数時間から一晩乾燥させます。完全に乾く前に触れると塗装が剥がれるので注意が必要です。

仕上げ研磨

塗料が乾いたら耐水ペーパーやコンパウンドで軽く磨き、周囲と段差を馴染ませます。

この工程を丁寧に行うことで、補修跡が目立ちにくくなります。

タッチペンを使うときの注意点

タッチペンは便利な反面、使い方を間違えると「直したはずが逆に目立つ」という結果になることもあります。最も注意すべきなのは塗り方です。一度にたっぷり塗ると塗料が盛り上がり、乾燥後に段差が残ってしまいます。少量を重ね塗りし、乾燥を挟みながら仕上げるのが基本です。

また、作業環境も仕上がりを大きく左右します。直射日光の下や湿度の高い日に作業すると、塗料が乾く前にホコリが付着したり、艶が不自然になったりすることがあります。可能であれば屋内や日陰で、風が少なく湿度の低い日に作業すると良いでしょう。

色選びも重要なポイントです。同じ「ホワイト」や「ブラック」でも車種や年式によって微妙に色合いが異なります。純正色のタッチペンを選んでも、新車時からの経年劣化や日焼けで周囲の色が変わっていることがあり、完全に同化するのは難しいケースも少なくありません。色の違いが気になる場合は補修範囲を必要最小限にとどめ、全体を均一に見せる工夫が求められます。

さらに、乾燥の工程を軽視しないことも大切です。乾燥が不十分なままコンパウンドで磨くと、塗料が剥がれたりヨレたりして失敗に繋がります。最低でも数時間、できれば一晩は乾燥させてから仕上げに移るのが望ましいです。

つまりタッチペン補修は手軽に見えて、実際には「薄く塗る・待つ・磨く」という地道な作業の積み重ねが仕上がりを左右します。

プロの修理との違い

タッチペン補修とプロの修理は目的も仕上がりも大きく異なります。タッチペンはあくまで応急的な方法で、低コストで小さな傷を目立たなくするのに適しています。数千円で道具を揃えられ、慣れていなくても短時間で作業できるのは大きなメリットです。しかし、仕上がりはプロの塗装のように完全に周囲と同化するわけではなく、角度や光の当たり方によって補修箇所がわかることもあります。

一方で、修理工場に依頼する場合は部分塗装や全体塗装といった専門的な方法で仕上げるため、見た目は新車に近い状態になります。費用は数万円かかるものの、耐久性や艶の均一感はタッチペンとは比べものになりません。特に売却を予定している場合や、外観の美しさにこだわりたい場合はプロ修理の方が適しています。

つまり、費用を最小限に抑えつつ傷を隠したいならタッチペン、本格的に仕上げたいならプロ修理、と目的に応じて使い分けるのが賢い選択です。

タッチペン補修と保険利用の考え方

バンパーのガリ傷は車両保険の対象になることがありますが、実際に保険を使うのは得策とは限りません。タッチペンで補修できるレベルの傷は数千円で済むため、保険を使うと翌年以降の保険料増加の方が負担になるケースが多いです。

ただし、傷が広範囲で塗装修理や交換が必要になり、数万円以上かかる場合には保険利用を検討する価値があります。その際は「免責金額」「修理費用」「将来の保険料上昇」を総合的に比較して判断することが大切です。

まとめ

バンパーのガリ傷は、放置すると見た目が悪くなるだけでなく、劣化や査定額の低下にもつながります。タッチペンは費用を抑えて小さな傷を隠すには非常に便利ですが、塗り方や環境に注意しなければ仕上がりが悪くなってしまうこともあります。

もし見た目を完全に回復させたいならプロの修理が最適ですし、費用を抑えて応急処置したいならタッチペンで十分対応できます。自分の車の状態や今後の利用計画に合わせて、最適な方法を選ぶことが後悔のない修理につながるでしょう。

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